COLUMN
コラム
公開日:
2026/7/30
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最終更新日:
2026/7/23
モビリティ・アドトラック
福岡・大阪のアドトラック事情|2026年福岡条例改正と東京との違い
記事のポイント
アドトラックは福岡・大阪でも出稿できるが、規制のルールは3都市で大きく異なり、2026年は福岡の「条例改正イヤー」にあたる
福岡市では2026年10月1日から改正条例が施行され、市外ナンバー車両にも規制が適用。広告面積は原則20平方メートル以内となり、主流の4トンスーパーロング車両は原則規格の対象外に。ただし市長が別に認める場合の例外規定があり、認可を得られる事業者かどうかが出稿可否を分ける
大阪市では現在、広告宣伝車は屋外広告物条例の規制対象外。ただし市は対応の検討を進めており、規制強化は時間の問題とみるべき
規制は「守るべき制約」であると同時に、正しく対応すれば媒体の信頼性を高める追い風になる。当社は東京の規制強化を乗り越えた経験から、最初から法令遵守で設計することを推奨している
「アドトラックは東京だけのもの」と思われがちですが、天神・博多や梅田・難波といった九州・関西の繁華街でも、アドトラックは有効な広告手段です。ただし2026年、福岡市では条例改正により出稿ルールが大きく変わります。この記事では、福岡・大阪それぞれの最新の規制事情と東京との違い、これから出稿を検討する企業が押さえるべきポイントを、東京・大阪・福岡の3拠点で事業を展開する当社が解説します。
結論:福岡・大阪でもアドトラックは出稿できる。ただし「2026年のルール変更」に注意
福岡・大阪ともにアドトラックの出稿自体は可能です。ただし前提となる規制環境は3都市で大きく異なります。東京は2024年に規制が強化され、審査を通過した広告のみが走行できる「規制成熟エリア」。福岡は2026年10月の条例改正で東京型の規制に移行する「規制移行エリア」。大阪は現時点で広告宣伝車への具体的な規制がない「規制検討エリア」です。
つまり今、どの都市で出稿する場合でも「規制にきちんと対応できる事業者を選ぶこと」が、これまで以上に重要になっています。以下、都市ごとに詳しく見ていきます。
3都市の規制比較マップ
東京(規制成熟エリア)
規制の状況:2024年6月30日から都外ナンバー車両にも規制適用済み
許可・審査:事前審査・許可が必要
広告面積:規格基準あり
LED・発光表示:規制あり
福岡(規制移行エリア)
規制の状況:2026年10月1日に改正条例が施行
許可・審査:市内を走行するすべての広告宣伝車に許可申請が必要に
広告面積:原則20平方メートル以内(市長が別に認める場合を除く)
LED・発光表示:発光可変表示式広告物は禁止
大阪(規制検討エリア)
規制の状況:現在は広告宣伝車への具体的な規制なし(対応を検討中)
許可・審査:車体広告の意匠・大きさに関する許可基準なし
広告面積:基準なし
LED・発光表示:基準なし
※各都市の規制は本記事執筆時点(2026年7月)の情報です。制度の詳細・最新情報は各自治体の公式情報をご確認ください。東京の規制・申請手続きの詳細は「アドトラックの規制・申請を正しく理解する」で解説しています。
福岡のアドトラック事情——2026年10月、条例改正で何が変わるか
福岡市では改正屋外広告物条例が2026年10月1日に施行されます。変更点は大きく3つです。
変更点①:市外ナンバーの車両も規制対象に
これまで福岡市の条例が適用されるのは、車検証上の使用の本拠が福岡市内にある車両だけでした。このため、市外で登録した車両で市内を走行する「抜け穴」が存在し、繁華街では夜のお店の広告を掲げた市外ナンバーのアドトラックが目立つ状況が続いていました。改正後は「市内を走行するすべての広告宣伝車」が対象となり、この抜け穴が塞がれます。東京都が2024年6月に都外ナンバー車両へ規制を広げたのと同じ流れです。
変更点②:広告面積は原則20平方メートル以内に——主流の4トン車は「市長認可」が鍵に
改正条例では、車体利用広告物の面積を「市長が別に認める場合を除き、20平方メートル以内」とする規格基準が新たに設けられます。アドトラックの主流である4トンスーパーロング車両は広告面がこの基準を超えるため、原則としてはそのまま福岡市内を走行できなくなります。
ここで重要なのが「市長が別に認める場合を除き」という例外規定です。基準を超える車両が一律に禁止されるわけではなく、市長の認可を得られれば走行の道は残されています。裏を返せば、福岡でこれまで通りの大型アドトラックを出稿できるかどうかは、認可を得られるだけの適正な運行体制・法令遵守体制を持つ事業者を選べるかにかかっている、ということです。認可の要件・手続きの詳細は福岡市の公式情報をご確認ください。
変更点③:LEDなど発光型の広告表示が禁止に
「発光可変表示式広告物及び発光、蛍光又は反射効果により、運転者を幻惑させる恐れのある広告物」が禁止されます。LEDビジョンを搭載した映像切り替え型のアドトラックは、福岡市内では使えなくなります。
なお、福岡市は施行に先立ち2026年7月28日に事業者向け説明会を開催するなど、段階的に制度移行を進めています。出稿を検討中の企業は、契約前に「改正条例への対応方針」を事業者に確認することをおすすめします。
大阪のアドトラック事情——現在は「規制の空白地帯」、ただし油断は禁物
大阪市では現在、広告宣伝車の走行は「広告物の表示や設置にあたらない」ため屋外広告物条例による規制の対象外とされており、車体広告の意匠や大きさに関する許可基準もありません(2025年7月の大阪市回答より)。御堂筋や道頓堀周辺でも、東京のような事前審査なしにアドトラックを走行させることが制度上は可能です。
ただし、これは「ずっと自由なまま」を意味しません。大阪市は景観への影響や交通環境の課題について、他都市との情報交換や警察など関係機関との連携を通じて対応の検討を進めていると公表しています。東京(2024年)、福岡(2026年)と規制強化が続いた流れを踏まえれば、大阪でも近い将来ルールが整備される可能性は十分にあります。
当社は、規制がないエリアであっても、東京の審査基準に準じたクリエイティブ・運行設計で出稿することを推奨しています。理由は次の章で説明します。
規制強化の時代にアドトラックをどう活用するか——当社の実体験から
当社がこの点を強調するのには理由があります。当社代表の土井は、2024年の東京都の規制変更を事業の当事者として経験しました。それまで走行が認められていたLED表示のトラックに3,000万円超を投資した直後に規制が変わり、車両がそのままでは使えなくなったのです(この経緯は代表がメディアでも公開しています)。
この経験から得た教訓は明確で、「規制の変わり目に、規制より先回りした設計をしておくこと」に尽きます。アドトラックはかつて夜のお店の広告のイメージが強い媒体でしたが、規制強化とともに業界の健全化が進み、いまでは上場企業やナショナルクライアントが出稿する媒体に変わりました。規制は媒体の信頼性を高め、真面目に運行する事業者と広告主にとってはむしろ追い風になっています。
福岡・大阪での出稿を検討する際は、次の3点を事業者に確認してください。
改正条例(福岡)や現地ルールへの対応方針が明確か(大型車両の市長認可を見据えた設計ができるか)
広告デザインの審査・法令確認のプロセスを持っているか
走行ルート・走行実績をデータで報告できるか
当社は東京・大阪・福岡の3拠点で、法令遵守と走行データのレポーティングを前提とした「モビリティ広告」を手がけています。福岡の条例改正への対応を含め、エリア別の出稿設計についてはお気軽にご相談ください。
よくある質問
Q. 福岡では大型のアドトラックはもう走れないのですか?
A. 主流の4トンスーパーロング車両は広告面積が原則20平方メートルの基準を超えるため、2026年10月1日の施行後はそのままでは走行できなくなります。ただし条例には「市長が別に認める場合」の例外規定があり、認可を得られれば大型車両での走行も可能です。認可を見据えた出稿設計ができるかは事業者次第のため、契約前に対応方針を確認することをおすすめします。
Q. 大阪でアドトラックを出すのに許可は必要ですか?
A. 大阪市では現在、広告宣伝車の走行は屋外広告物条例の規制対象外とされており、車体広告の意匠・大きさに関する許可基準もありません(2025年7月時点の市回答)。ただし規制の検討が進められているため、出稿時点の最新情報の確認をおすすめします。
Q. 東京と福岡・大阪で費用は変わりますか?
A. 走行エリア・期間・車両タイプによって変動します。費用の考え方は「アドトラックの費用相場」で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。エリア別の具体的なお見積りはお問い合わせください。
Q. 福岡の条例改正はいつから適用されますか?
A. 2026年10月1日に施行されます。福岡市は2026年7月に事業者向け説明会を開催しており、施行に向けた準備が進んでいます。
参考・引用元
福岡市「広告宣伝車に係る屋外広告物条例のルールが変わります」 https://www.city.fukuoka.lg.jp/jutaku-toshi/toshikeikan/okugaikoukokubutsu/r8okugaikoukokubutsujorei_kaisei.html
福岡市「広告宣伝車等事業者向け説明会を開催します」 https://www.city.fukuoka.lg.jp/jutaku-toshi/toshikeikan/okugaikoukokubutsu/r8joreikaisei_setsumeikai.html
東京都「都外ナンバーの広告宣伝車に対して東京都屋外広告物条例の規制が適用されます!」(2024年3月22日) https://www.metro.tokyo.lg.jp/information/press/2024/03/2024032211
大阪市「広告宣伝車の規制について」(市民の声への回答、2025年7月17日) https://www.city.osaka.lg.jp/seisakukikakushitsu/page/0000661217.html
ohpner株式会社について
ohpnerは、「モビリティ広告(旧:アドトラック)」という概念を業界で定義し、市場の健全化と拡大を牽引してきた会社です。媒体開発・車両管理・オペレーション・販売をすべて自社で持ち、ポケモン・プログリット・石川県小松市など、ナショナルクライアント・上場企業・自治体への出稿実績を持ちます。
アドトラックの開発者として、また複数のオフライン広告を扱う代理店として、目的の整理から活用案の設計まで伴走します。
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