COLUMN
コラム
公開日:
2026/8/12
|
最終更新日:
2026/8/6
モビリティ・アドトラック
推しトラック・応援広告の出し方|費用の考え方と失敗しないポイント
記事のポイント
推しトラック(応援広告)は、推しの誕生日・デビュー記念日などをアドトラックでお祝いするファン発の広告。ファン有志の企画や事務所公認プロジェクトとして実施されるケースが広がっている
費用は車両タイプ・走行日数・エリアで変わり、記念日当日を中心とした短期での実施が主流
最大の注意点は「権利関係」。所属事務所の応援広告ガイドラインと画像の権利確認を最初に行うこと
東京では広告デザインの審査と許可が必要(2024年からは都外ナンバー車両にも適用)。審査に対応できる業者選びが成功の鍵
推しの誕生日を街中でお祝いする「推しトラック」。渋谷や新宿を、推しの写真とメッセージを載せたトラックが走る光景は、いまや推し活の定番になりつつあります。「ファンでも本当に出せるの?」「いくらかかるの?」「何から始めればいいの?」——この記事では、推しトラックを出すまでの手順と費用の考え方、そして失敗しないために最初に確認すべきポイントを、アドトラックを運行する当社が解説します。
推しトラック(応援広告)とは
推しトラックとは、アイドルやアーティスト、VTuber、キャラクターなどの誕生日・デビュー記念日・周年などを、ファンがお金を出し合ってトラック広告でお祝いする応援広告のことです。韓国のK-POPファン文化で広まった「センイル広告」(誕生日広告)が日本に広がり、駅広告やビジョンと並ぶ選択肢としてトラック型が定着しました。
出稿の主体はさまざまで、ファン有志の企画をとりまとめる代表者や企画会社、事務所・レーベル公認のプロジェクトとして実施されるケースが増えています(個人での申し込みの可否は業者によって対応が異なります)。トラックは駅広告と違って「走る」ため、聖地となる街を推しの広告が巡回するという体験そのものがファンイベントになり、SNSでの拡散力が高いのが特徴です。
推しトラックの費用の考え方
費用は「広告の制作費」と「走行費」の2つで構成されます。
制作費:デザインデータをもとにした印刷・車両への施工費用。デザイン制作をどこまで依頼するかで変動します
走行費:車両・ドライバー・燃料・保険・許可申請などを含む運行費用。車両タイプ(サイズ・仕様)×走行日数×エリアで決まります
推しトラックは記念日当日だけ走らせるなど、短期での実施が主流です(実施可能な日数・条件は相談時に確認できます)。かけられる予算に応じて「車両サイズを抑えて日数を確保する」「大型車両で当日に集中する」といった調整ができるので、まずは予算と希望日を業者に伝えて見積もりを取るのが近道です。アドトラック全般の費用構造は「アドトラックの費用相場」で詳しく解説しています。
推しトラックを出すまでの5ステップ
ステップ①:日程とエリアを決める(記念日から逆算)
走らせたい日(誕生日当日など)と街(渋谷・新宿・池袋・聖地など)を決めます。後述の審査・申請があるため、記念日の1〜2ヶ月前には動き出すのが安心です。
ステップ②:権利関係を確認する(最重要・後述)
所属事務所の応援広告に関するルールと、使用する写真・イラストの権利を確認します。ここを飛ばすと、制作後にすべてやり直しになることもあります。
ステップ③:業者に相談し、見積もりを取る
日程・エリア・予算・やりたいことを伝えます。この段階で「広告審査に対応できるか」を必ず確認してください(後述)。
ステップ④:デザイン制作と審査・許可申請
デザインを制作し、業者を通じて広告デザインの審査と走行の許可申請を行います。東京の場合、車体利用広告はデザインの審査を経て掲出するルールになっています。
ステップ⑤:走行当日
多くのファンは走行に合わせて「追っかけ」や撮影会を楽しみます。走行ルート・時間帯を業者から共有してもらい、SNSでの告知と組み合わせると盛り上がりが最大化します。
失敗しないための3つの注意点
注意①:権利関係——事務所ガイドラインと画像の権利
推しトラックで最も多いつまずきが権利関係です。次の3点を必ず確認してください。
所属事務所・運営の応援広告ガイドライン:応援広告を公認している事務所もあれば、禁止・制限している事務所もあります。ガイドラインがある場合は必ず従い、不明な場合は事務所に問い合わせるのが確実です
写真・イラストの権利:公式写真の無断使用はできません。自分で撮影した写真でも、本人の肖像権・パブリシティ権に関わります。権利をクリアできる素材(許諾を得たファンアート等)を使うのが基本です
ロゴ・グループ名の扱い:公式ロゴの使用可否もガイドラインの確認対象です
注意②:条例と審査——「どこでも自由に走れる」わけではない
アドトラックは各都市の屋外広告物条例の対象です。東京都では車体広告のデザイン審査と許可が必要で、2024年6月30日からは都外ナンバーの車両にも同じ規制が適用されています。また、LEDビジョンで映像を流すタイプの車両は、公道走行時の映像表示が認められていません。派手な演出をイメージしている場合は、何ができて何ができないかを業者に確認しましょう。規制の詳細は「アドトラックの規制・申請を正しく理解する」で解説しています。
注意③:スケジュール——審査・申請の時間を見込む
デザイン審査や申請には時間がかかります。記念日当日に間に合わせるには、余裕を持った依頼が不可欠です。直前の依頼では、希望の車両が埋まっていることもあります。
よくある質問
Q. 個人でも申し込めますか?
A. 業者によって対応が異なります。当社では、ファンコミュニティの代表者や企画会社、事務所・レーベル公認のプロジェクトなど、団体・法人としてのご相談を承っています。企画の座組みが固まっていない段階でも、進め方からご相談いただけます。
Q. 推しの公式写真を使ってもいいですか?
A. 無断では使えません。所属事務所の応援広告ガイドラインの確認と、写真・イラストの権利処理が必要です。権利がクリアな素材を用意できるかが、推しトラック実現の最初の関門です。
Q. どのくらい前に依頼すればいいですか?
A. デザイン審査・許可申請・車両手配があるため、記念日の1〜2ヶ月前の相談をおすすめします。
Q. 東京以外でも走らせられますか?
A. 走らせられますが、条例のルールは都市ごとに異なります。たとえば福岡市では2026年10月から改正条例が施行され、ルールが大きく変わります。エリアごとの事情は「福岡・大阪のアドトラック事情」を参考に、出したい街を業者に伝えて確認してください。
参考・引用元
東京都都市整備局「広告宣伝車|屋外広告物」 https://www.toshiseibi.metro.tokyo.lg.jp/ryokuchi_keikan/kekan_kese/koukoku/sendensha
公益社団法人東京屋外広告協会「車体利用広告デザイン審査」 https://www.toaa.or.jp/shatai/
東京都「都外ナンバーの広告宣伝車に対して東京都屋外広告物条例の規制が適用されます!」(2024年3月22日) https://www.metro.tokyo.lg.jp/information/press/2024/03/2024032211
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